木星の外側の衛星群
木星からさらに遠いところ( ガリレオ衛星群の外側)には、8個の小さな衛星があります。
木星の外側の衛星は二つのグループに分けられる:レダ、ヒマリア、リシテア、エララは木星から約1100万キロのところにあり、アナンケ、カルメ、パシファエ、シノペは約2300万キロのところにあります。
レダ(Leda)
レダ (木星 XIII) は木星に知られている9番目の月で、一番小さいものです:
木星からの距離:11,094,000 km 直径:16 km 質量:5.68e15 kg
「リーダ」と発音します。
レダはスパルタの女王で、白鳥の姿をしたゼウスを夫とし、ヘレンとポルックスの母になりました。
コワルにより1974年に発見されました。
レダ、アナンケ、シノペは、太陽系で 一番小さい衛星の仲間です。
ヒマリア(Himalia)
ヒマリア (木星 VI) は、木星の10番目の衛星です:
木星からの距離:11,480,000 km 直径:186 km 質量:9.56e18 kg
「ヒマーリュ」と発音します。
ヒマリアは妖精で、3人のゼウス(木星)の息子をもうけました。
ペリネにより、1904年に発見されました。
木星のより内側の衛星とは異なり、レダ、ヒマリア、リシテア、エララの軌道は、木星の赤道面からかなり傾いています(約28度)。
リシテア(Lysithea)
リシテア (木星 X) は、木星に知られている11番目の衛星です。
木星からの距離:11,720,000 km 直径:36 km 質量:7.77e16 kg
「リシティア」と発音します。
リシテアはオケアノスの娘で、ゼウスの恋人の一人です。
ニコルソンにより、1938年に発見されました。
エララ(Elara)
エララ (木星 VII) 木星に知られている12番目の衛星です。
木星からの距離:11,737,000 km 直径:76 km 質量:7.77e17 kg
「エララ」と発音します。
エララはゼウスを夫とし、巨人ティティウス(Tityus)の母となりました。
ペリネにより1905年に発見されました。
レダ、ヒマリア、リシテア、エララは、木星に捉えられ、破砕された1個の小惑星の残骸かもしれません。
アナンケ(Ananke)
アナンケ (木星 XII) は、木星に知られている13番目の衛星です。
木星からの距離:21,200,000 km 直径:30 km 質量:3.82e16 kg
「アナンケ」と発音します。
アナンケは、ゼウス(ジュピター)を夫とし、アドラステアの母となりました。
ニコルソンにより、1951年に発見されました。
アナンケ、カルメ、パシファエ、シノペは、普通とは違った、しかし相互に似かよった軌道を回っています。
カルメ(Carme)
カルメ (木星 XI) は木星に知られている14番目の衛星です:
木星からの距離:22,600,000 km 直径:40 km 質量:9.56e16 kg
「カルミ」と発音します。
カルメはゼウスを夫とし、クレタの女神ブリトマルティスの母となりました。
ニコルソンにより、1938年に発見されました。
アナンケ、カルメ、パシファエ、シノペは、通常と 逆方向に回る軌道にあるという点で、非常に変わっています。
パシファエ(Pasiphae)
パシファエ (木星 VIII) は、木星に知られている15番目の衛星です。
木星からの距離:23,500,000 km 直径:50 km 質量:1.91e17 kg
「パシファエ」と発音します。
パシファエはミノスの妻であり、白い雄牛(の姿をしたゼウス)を夫とし、ミノタウロスの母となりました。
P.メロッテにより1908年に発見されました。
アナンケ、カルメ、パシファエ、シノペは、木星の赤道面から強く傾いた(約 150度)軌道を公転しています。
シノペ(Sinope)
シノペ (木星 IX) 木星に知られている一番外側の衛星です。
木星からの距離:23,700,000 km 直径:36 km 質量:7.77e16 kg
「サノペー」と発音します。
シノペは、ゼウスが求婚して断られた(!)女性だということです。
ニコルソンにより1914年に発見されました。
アナンケ、カルメ、パシファエ、シノペは、木星に捉えられ、破砕された1個の小惑星の残骸かもしれません。
未解決の問題
- なぜこれらの衛星は、明らかに二つのグループに分かれるのでしょうか?それらは本当に、木星に捉えられた小惑星なのでしょうか?
- 私たちはこれらの衛星についてはほとんどなにも知りません。基本的な質量や大きさのデータでさえ、非常に正確とは言えません。