[[Jupiter]]

*イオ(Io)
[[&ref(Io.jpg,nolink);:http://www.jpl.nasa.gov/galileo/ganymede/P47971_full.jpg]]
#contents

**イオについてわかっていること
イオは[[木星>Jupiter]]で知られている第5番目の衛星で、木星の衛星の中では3番目に大きい衛星です。
 木星からの距離:422,000 km
           直径:3630 km
           質量:8.94e22 kg

イオは「ガリレオ衛星」のなかで、一番内側のものです。

[[イオ:http://www.pantheon.org/articles/i/io.html]]は[[ゼウス:http://www.pantheon.org/articles/z/zeus.html]](ジュピター)に愛された乙女の名前で、(それを怒った)[[ヘラ:http://www.pantheon.org/articles/h/hera.html]]によって雌牛に変えられてしまいました。

ガリレオとマリウスにより、1610年に発見されました。

[[&ref(iosp.gif,nolink);:http://pds.jpl.nasa.gov/planets/captions/jupiter/iosp.htm]]外太陽系におけるほとんどの衛生とは対照的に、イオと[[エウロパ>Europa]]の内部構成は、[[地球型惑星>Solar System Overview]]のように、一部が溶けたケイ素化合物からできてるようです。ガリレオからのデータは、半径が少なくとも900kmの鉄(恐らく硫化鉄と混じり合った)の核を持っていることを示します。

イオの表面は、太陽系中の他のとは根本的に異なります。ボイジャーの最初の接近の時、科学者たちはそのことに大変驚きました。彼らは他の天体と同じように衝突によるクレーターがあり、単位面積あたりのクレーターの数からイオの地表の年齢を推定できると予想していました。しかし実際はクレーターの数は非常に少なく、地表が若くて、活動的であることがわかりました。

クレーターの代わりに、ボイジャーは何百もの火山性のカルデラを発見しました。そのうちいくつかは活火山だったのです!300kmの高空まで噴煙を吹き上げる噴火の衝撃的な写真を2機のボイジャーが送ってきました。これがボイジャー計画のもっとも重要な発見と言えるかもしれません。これは「地球型」の他の天体の内部が熱く、活性化していることの最初の証拠でした。イオの火口から吹き上げている物質はある種の硫黄や二酸化硫黄と思われます。噴火活動は速いペースで変化しています。ボイジャー1号と2号の到達する間のわずか4カ月の間に、いくつかの噴火は停止し、別の噴火が始まりました。火口周辺の堆積物も目に見えて変化していました。[[&ref(loki.gif,nolink);:http://pds.jpl.nasa.gov/planets/captions/jupiter/loki.htm]]

NASAのマウナ・ケア(ハワイ)赤外線望遠鏡施設で撮影された最近の画像では、新しい、非常に大きい噴火が観測されており(写真X)、ボイジャーの観測した[[火山活動が続いている:http://www.jpl.nasa.gov/galileo/callisto/p49344.html]]ことをが確認されました。

ボイジャーの写真の分析から、科学者はイオの表面の溶岩流は融けた硫黄のいろいろな化合物でできているだろうと考えました。しかし、その後の地上からの赤外線観測により、それは融けた硫黄にしては温度が高すぎることが示されました。現在のもっとも信頼できる理論では、それは融けたケイ素化合物の岩だと考えられています。最近のハッブル望遠鏡の観測で(写真24)その物質にはナトリウムが豊富に含まれていることがわかりました。場所によっては、若干異なる物質が含まれているかもしれません。

イオの平均温度は、約130Kとはるかに低いですが、最も熱いスポットのうちのいくつかは、2000Kと高温に達しているかもしれません、これらのホット・スポットはイオがその熱を拡散させる主要なメカニズムです。[[&ref(iosur.gif,nolink);:http://www.solarviews.com/cap/jup/iosur.htm]]

これらの活動のためにエネルギーは、おそらく、イオ・[[エウロパ>Europa]]・[[ガニメデ>Ganymede]]・[[木星>Jupiter]]の間の潮汐効果によると思われます。これら3つの衛星はガニメデの1回の公転につきエウロパが2回、さらにエウロパの1回の公転につきイオが2回公転するような「共鳴軌道」に固定されています。地球の月と同じように、イオは常に同じ面を木星に向けていますが、エウロパとガニメデの効果で、少しゆすぶられます。このゆれが、イオを100mほど曲げたり伸ばしたり(高さ100mの潮汐!)して、ちょうど針金のハンガーを前後に曲げると熱を持つように、イオに熱を発生させます。(摂動を起こすものがないため、[[月>The Moon]]の場合はこのように[[地球>Earth]]から熱せられることはありません。)

[[&ref(rapatera.gif,nolink);:http://www.jpl.nasa.gov/galileo/ganymede/p47209.html]]イオはまた、木星の磁気圏を横切るため、電流を発生します。潮汐力による発熱に比べれば小さいですが、これで1兆ワット以上の熱を負担しているかもしれません。この電流はまた、イオからいくらかの物質をはぎとり、木星の周囲の強い放射源のトーラス(環)を形成しています(写真23)。このトーラスから逃れた粒子は木星の異常に大きな磁気圏の原料の一部になっています。

ガリレオからの最近のデータでは、ガニメデのようにイオ自身が磁界を持っているかもしれないことを示します。

他のガリレオ衛星と異なり、イオにはほとんど水がありません。これはおそらく太陽系生成の初期の段階で、木星の温度が、イオの周辺の揮発性の成分を飛ばしてしまう程には熱かったけれども、それより遠くの衛星の成分を飛ばす程には熱くなかったためだと思われます。

**イオに関するそのほかの情報
-[[ロスアラモス国立研究所(LANL):http://www.solarviews.com/eng/io.htm]]から
-[[外惑星の衛星:http://www.lpi.usra.edu/pub/research/outerp/moons.html]]からの[[イオ:http://www.lpi.usra.edu/pub/research/outerp/io.html]]
-[[パサデナ・ジェット推進研究所(JPL):http://pds.jpl.nasa.gov/planets/welcome/jupiter.htm]]から
-イオの核持つ磁界に関する[[ガリレオ・プレス・リリース:http://www.jpl.nasa.gov/galileo/status960503.html]]
-ガリレオ・ミッションのページの[[データー表:http://www.jpl.nasa.gov/galileo/io/fact.html]]
-volcanic plume from [[volcano Prometheus:http://www.badastronomy.com/bitesize/io.html]] , from Phil Plait's excellent [[Bitsize Astronomy:http://www.badastronomy.com/bitesize/index.html]] site
-[[Ionian Web:http://members.fortunecity.com/volcanopele/]]

**未解決の問題
-イオは、潮汐力メカニズムで説明できる以上の速さで熱を放出しています。今の時期が特別にきわだって活動的なのでしょうか? それともほかに熱源があるのでしょうか?
-どのようなメカニズムが火山活動を起こしているのでしょうか?噴火している物質はなんでしょうか?
-イオ自身の磁界はあるでしょうか?あるならば、その起源はどこでしょうか?